ベニバナトケイソウ

学名:Passiflora coccinea  

ベニバナトケイソウ(紅花時計草)[別名:パッシフロラ・コクシネア] トケイソウ科トケイソウ属

ベネズエラからボリビアにかけてが原産で、観賞用に植栽される多年草。日本本土では温室で栽培されるが、沖縄では露地植えもされる。

蔓は3-6mになる。葉は長楕円形で互生する。葉の質は肉厚な革質で、縁には粗い鋸歯がある。葉や茎には毛があり、葉腋から花柄が出て径10cmほどの、濃赤色の花を付ける。10枚の花弁のように見えるが、花弁と萼片それぞれ5枚ずつ。花は一日花だが、次々と開花する。
花期は5-9月。温度条件が合えば通年開花する。
果実は液果。

※ 和名の、トケイソウは3つに分裂した雌しべが、時計の長針・短針・秒針のように見える特徴のある花を付けることから。
 [近縁種]
  トケイソウ     :Passiflora caerulea 花弁と萼は白または淡紅色。
             内側に放射状に広がる副花冠は4層からなり、基部は紫色で、中間部は白色、先は青色になる。
             中心に葯の目立つ雄蕊が5個と、先が3裂した雌蕊がある。
  クダモノトケイソウ :Passiflora edulis パッションフルーツ
             果実は球形か楕円形で食用、ジュースやジャムに利用される。
  ホザキトケイソウ  :Passiflora racemosa 花は総状花序につき、開くと濃赤色で花弁は萼片よりやや短い。
  クサトケイソウ   :Passiflora foetida 花弁は日が当たるとしぼむ。副花冠は白色で紫色の斑が入る。
  パッシフロラ・アラタ:Passiflora alata 花は径10-12cmと大きくやや芳香がある。
             萼片と花弁の内側は暗赤色、副花冠は4層からなり、白・赤・紫の斑が入る。
             果実は倒卵形か洋梨形で黄色で長さ8-10cmで食用になる。


主写真撮影日:2009-02-21   撮影地:長崎県佐世保市 九十九島動植物園 (温室植栽)
撮影者:MOMO