オオハナワラビ

学名:Botrychium japonicum  

オオハナワラビ(大花蕨) ハナヤスリ科ハナワラビ属

東北地方南部以南の本州・四国・九州の、やや湿った林床に秋から冬にかけて生育(冬緑性)する羊歯植物。

丈は20-50cm。根茎は短く、直立する。葉を年1個出し、夏は枯れる。根茎は短く、肉質の根を出す。葉は年に1枚生じる。担葉体は短く2-6cm。栄養葉の柄は長く10-20cmで、地表近くで胞子葉と分岐する。葉身は5角形で3回羽状に深裂し、長さ幅ともに10-25cm。羽片は下方のものが最大。裂片は狭楕円形、鋭頭~鋭尖頭、葉縁は鋭鋸歯から不規則な波状まで変化がある。葉柄や羽軸には灰色の長い毛が疎らに生える。胞子葉は栄養葉より長く、柄は長さ15-35cm。胞子嚢穂は7-10cmで2回羽状複葉。胞子は表面に小さい突起があり、大きな網目をつくる。

※ 名は、胞子葉を花に見立て、同属のフユノハナワラビより大形であることから。
 [近縁種]
  フユノハナワラビ:葉の縁が鈍鋸歯。
  アカハナワラビ :冬に葉が赤くなり、毛が生えない。


主写真撮影日:2015-12-29   撮影地:東京都町田市 忠生公園
撮影者:MOMO