タカネヤハズハハコ

学名:Anaphalis alpicola  

タカネヤハズハハコ(高嶺矢筈母子)[別名:タカネウスユキソウ] キク科ヤマハハコ属

北海道・中部地方以北の本州の、高山の適潤地または地下水の十分な礫地に生育する多年草。

丈は4-30cm。茎も葉も綿毛に覆われ、白っぽく見える。地下茎はごく短く、本年に芽を出した茎は、細長い箆形で先がやや尖った長さ10cm、幅2cm程の葉を数枚ずつ付ける。前年の茎は花茎となる。根本の葉はごく小さいが花の時期も残る。茎の中程の葉は長さ6cm、幅1cm程の箆形で、上部の葉は次第に小さくなり、先端が尖り、柄がなくなり、やや茎を抱くようになる。花は茎先に集まって付き、株により雌花だけの単性花を付けるものと両性の花を付けるものがある。花は長さ7mm程、球状に近い鐘形で、中に小さな筒状花を数個ずつ含む。外苞は紅色を帯びた褐色または淡褐色で濃淡一様ではない。
花期は8月。

※ 名は、高山に生えるヤハズハハコで、ヤハズハハコは葉が次第に細くなり、茎に接する姿が矢筈(矢の弦をつがえる所)に似ることから。
 [近縁種]
  ヤハズハハコ:本州・四国・九州の山地に分布し、丈は40cmを超え、葉は小型で細くやや横向きに多数付く。
         花は小形で外苞は白色。


主写真撮影日:1981-08-01   撮影地:長野県白馬村 白馬岳
撮影者:MOMO