ノハラムラサキ

学名:Myosotis arvensis  

ノハラムラサキ(野原紫) ムラサキ科ワスレナグサ属

ヨーロッパ原産で北海道・本州に帰化している一年草または越年草。

丈は10-50cm。草全体に白色の軟毛がある。直根は多数あり短い。茎は直立し分岐する。葉は根出葉と茎葉があり、ともに単葉で、全縁。根出葉と茎の下部につく葉には葉柄がある。根出葉は花時には枯れる。茎につく葉は互生し、長楕円形で基部はやや細くなる。春から初夏、茎頂に巻いた総状でサソリ状の花序を出し、穂状に5深裂した径3mmほどの淡青色の花を穂状に付ける。花は全て苞が無い。副花冠の色は黄色から白へ褪色する。花の中心部から5本の白色の放射状の膨らみがある。雄蕊は5個、花糸は萼の筒に融合する。雌しべは合着し、1本になる。萼に鈎状の毛が密生し、果時に長さ3-5㎜、普通、閉じ、果実と一緒に落ちる。
花期は4-7月。
果実は分果になり、長さ1.5-2㎜の卵形で 光沢があり、狭い翼がある。初め、黄褐色、熟すとほとんど黒色になる。

※ 名は野原に生育し、根から色の染料をとったムラサキ科の植物であることから。

 [近縁種]
  シンワスレナグサ:Myosotis scorpioides
           茎は高さ20-50cm、花径は7-9mm。
           水湿地を好み、走出枝を伸ばす。
           萼裂片が正三角形で平伏した毛を持つ。
  ノムラサキ   :Lappula squarrosa
           全体に屈毛がある。葉は互生し、披針形~楕円形。
           葉と同形の苞葉の間に直径3mmほどの淡青紫色の花を1個ずつ付ける。


主写真撮影日:2013-04-08   撮影地:東京都町田市
撮影者:MOMO