
学名:Carex conica var. conica
ヒメカンスゲ(姫寒菅) カヤツリグサ科スゲ属ヌカスゲ節北海道・本州・四国・九州の、低山地の疎林の林床や林縁に生育する常緑の多年草。
疎らに叢生し、細長い根茎を出す。葉は幅1-3mm常緑、色は深緑で艶があり、縁はかなりざらつく。 雄性の頂小穂は長さ1-2.5cm、黒褐色から褐色でやや太い楕円形。雌性の側小穂は数個付き、長さ1-2.5cm。果胞は長さ2.5-3.5cmの楕円形で短い嘴があり、上部は外側へ反る。
花期は4-6月。
※ 名は、冬の時期も緑を保っているカンスゲに似、小型であることから。
[近縁種]
ベニカンスゲ :Carex conica var. rubens
ヒメカンスゲに似るが、雌鱗片や果胞の脈が濃い赤紫色を帯びる。
ウスイロヒメカンスゲ:Carex conica var. pallescens
本州・四国・九州に分布、特に瀬戸内海沿岸に多く、乾燥したアカマツ林の林内や向陽地の道端に生育。
叢生し、匐枝は無い。葉は明るい緑色で軟質。
トカラカンスゲ :Carex conica var. scabrocaudata
鹿児島県の宇治群島、トカラ列島に分布する。
基本品種のヒメカンスゲより大形で葉は硬質。
しばしば雌小穂の先に短い雄花を付け、雌花は密に付く。
コミヤマカンスゲ :Carex multifolia var. toriiana
地上に匐枝は出さず、地中に出す。
雄小穂が細長い。鱗片は濃褐色で先端は芒状にならない。
果胞は長さ3.5-4mmで細長い。
主写真撮影日:2013-03-17 撮影地:神奈川県相模原市緑区
撮影者:MOMO