
学名:Mentha spicata
ミドリハッカ(緑薄荷)[別名:スペアミント、オランダハッカ] シソ科ハッカ属地中海沿岸の原産で、ヨーロッパ各国やアメリカ合衆国のインディアナ州やミシガン州で栽培される多年草。日本でも北海道の北見地方で精油を目的とした栽培が行われている。
丈は40-130cm。冬期は地上部が枯れる。株は全体的に無毛。葉は短い葉柄がついて対生し、葉身は長楕円形で、長さは5 cm槍の穂先のような形、葉縁に鋸刃状の鋸歯がある。夏から秋にかけて、茎の先端に長さ5cm程度の花穂を伸ばし、そこに白から淡紫色の花を多数付ける。花冠は長さ3-4㎜の帯紫色で無毛。花冠筒部は長さ約2㎜。花冠裂片はほぼ同形、先は凹形。長い雄しべが突き出す。子房は褐色で無毛。
花期は6-10月。
不稔性であることが多く、地下茎により栄養繁殖する。
※ スペアミントの栽培種としてはネイティブ種とスコッチ種がある。ネイティブ種は霜害などに強い反面、香味の質や精油の含有量の点ではスコッチ種に劣る。
葉や茎の色、葉の形にかなり変異があり、葉がちりめん状になるものは江戸時代後期にオランダから入ったことから、オランダハッカまたはチリメンハッカと呼ばれる。現在は日本全国に帰化し、特に九州に多い。
ハーブとしてそのまま葉を料理や紅茶や菓子などに添えて用いたり、香料や入浴剤にも使われる。
また精油を採取し、甘く爽やかな香りはチューインガムや歯磨き粉のフレーバーに用いられる。
実生は親株とは異なる形質を持つことがしばしばある。
主写真撮影日:2012-08-28 撮影地:東京都町田市
撮影者:MOMO