
学名:Cardiocrinum cordatum
ウバユリ(姥百合) ユリ科ウバユリ属宮城、石川県以西の本州・四国・九州の山麓や谷間の草地や林内などの日陰に疎らな集団を作って生育する多年草。
花茎の丈は60-100cm。開花年齢前の若い株には、地下に葉柄下部が膨らんだ卵形の鱗茎がある。鱗茎は若い株だけに生じる。根は、茎の下部から多数出る。茎は直立し、下部にかたまって輪生状に5-6枚の葉が付く。葉は、長さ15-25cmの細長い心形で、網状の脈があり、縦に巻いているものが次第に開く。葉には長い柄があり、基部は太くなる。若い苗は根出葉だけだが、鱗茎が大きくなると、花茎を伸ばす。茎は中空で無毛。花を付ける頃になると元の鱗茎は無くなり、秋にかけて新しい鱗茎ができ、枯死する。夏茎の先端に横向きの花を2-4個付ける。花は緑白色で、長さ7-17cmの細長い花弁がやや不規則に並ぶ。
花期は7-8月。
果実は蒴果。楕円形で長さ4-5cm。種子は長さ約11-13mmの鈍三角形、周囲に翼がある。
※ 名は、花が満開になる頃には葉が枯れてくる事が多いため、歯(葉)のない「姥」になぞらえたことから。
種子の発芽から開花するまでは6-8年を要するという。
主写真撮影日:2012-08-03 撮影地:神奈川県相模原市 南区
撮影者:MOMO