オトメザクラ

学名:Primula malacoides  

オトメザクラ(乙女桜)[別名:プリムラ・マラコイデス、ケショウザクラ] サクラソウ科サクラソウ属

中国の雲南省・四川省が原産の多年草。日本では観賞用に植栽されるが、高温多湿に弱いため秋蒔き越年草として扱うことが多い。

花茎の高さは15-40cm。全体的に白粉が付着しているようになるものが多い。葉はロゼット状で、株の根元から複数の葉を放射状に広げる。葉柄の長さは2-15cmで直軟毛があり多肉質。葉身は長さ3-10cm、幅2-8cmの卵形~長円状楕円形で、基部は心形~切形、縁は円鋸歯状の小裂片があり、小歯状の裂片を6-8対持ち、葉先は円形。 花茎の先から散形花序を出し、桃色又は白い漏斗状の花を数段咲かせる。苞は線形~線状披針形で長さ3-8mm。花柄は長さ1.5-4cm。咢は鐘形で長さ3-7mm、果時にわずかに大きくなり、普通クリーム白色の粉質、中間まで深裂し咢片は三角形、先は鋭形。花冠筒部は長さ4-6mm、拡大部は径1.5-3㎝の円形で5裂して平開し、それぞれの裂片は広倒卵形になり深く2裂する。雄蕊は5個、雌蕊は1個。
花期は2-4月。
果実は蒴果で径約3mmの球形。

※ 市場では単にサクラソウの名でも流通するが、種としてのサクラソウは別種。
  別名のケショウザクラは株全体に白粉が付くものが多いことから。
  多くの園芸種が作出されており花色は原種の桃色以外に赤色、紫系濃淡、淡い黄緑さらに複色の品種も流通する。


主写真撮影日:2012-03-28   撮影地:神奈川県相模原市南区 (植栽)
撮影者:MOMO