ヤマナラシ

学名:Populus tremula var. sieboldii  

ヤマナラシ(山鳴らし)[別名:ハコヤナギ] ヤナギ科ヤマナラシ属

北海道・本州・四国・九州の、日照の良い山野に生育する雌雄異株の落葉高木。

高さはおおきいものでは25mに達する。樹皮は灰色で滑らか。菱形の皮目が目立つ。裸材に隆起条はない。新枝は緑灰白色で、始めは白毛がある。短枝が発達する。葉は互生し、葉身の長さ7-15cm、幅4-8cmの広卵形。縁には波状の鋸歯があり、表面の基部に腺がある。裏面は灰青色で、始め軟毛が密生する。葉柄は長さ3-7cmで軟毛があり、左右から圧し潰した形で扁平。花は葉の展開前に開花する。花序は円柱形で垂れ下がる。雄花序は長さ5-11cm。雄蕊は6-8個、杯状の花被に包まれる。雌花序は長さ6-11cm。子房は杯状の花被に包まれる。柱頭は不規則に裂けてとさか状になる。苞は上部が褐色、下部は淡黄緑色、縁は深く切れ込む。腺体は無い。
花期は3-4月。
果実は蒴果。5月頃、成熟すると裂開して、綿毛に包まれた種子を出す。

※ 名は、微風でも葉が揺れて、さわさわと音を発することから。また別名のハコヤナギは材を箱の材料に使用したことから。


主写真撮影日:2015-07-31   撮影地:長野県松本市 (樹形)
撮影者:MOMO