ビロウ

学名:Livistona chinensis  

ビロウ(蒲葵)[別名:ビロウジュ] ヤシ科ビロウ属

四国南部・九州・沖縄の海岸近くの林に生育する常緑高木。

樹高は10-15mになる。樹皮は葉痕が波状の環状紋になって残る。葉は径1mほどの円形で、掌状に中~深裂し、裂片はさらに中裂して先は折れ曲がる。葉柄は長さ約1m、断面は三角形で、縁には棘がある。春、葉の基部から長さ約1mの円錐花序を出し、黄白色の小さな花を多数付ける。花は両性で長さ約4mm、特有の臭気がある。花弁は3個、卵形で平開しない。雄蕊は6個、雌蕊は1個。
花期は4-5月。
果実は核果。長さ1.5-1.6cmの楕円形。熟すと青黒くなる。

※ 名は、ビンロウ(檳榔)と混同されたものと推定される。(ビンロウは別種なので注意が必要。)
 公園樹などとして植栽もされる。葉は笠や扇などの材料として使用される。
 沖縄ではクバと呼ばれ、古くから祭具の材料に使われ、日常生活でも建築材など様々に利用された。


主写真撮影日:2017-09-10   撮影地:神奈川県藤沢市 江の島 サムエル・コッキング苑(植栽)
撮影者:MOMO