メリケンムグラ

学名:Diodia virginiana  

メリケンムグラ(米利堅葎) アカネ科オオフタバムグラ属

アメリカ合衆国南東部~ニカラグア、キューバ原産で、関東地方以西の本州・九州の河川敷、溜池畔、海岸の砂地などやや湿った場所に生育する一年草。(抽水~沈水状態では多年草となることもある。)

茎は長さ10-80cmで、基部で枝分かれして、四方にマット状に広がる。茎は赤紫色を帯びることが多く、断面は四角形で稜に下向きの長白毛が生える。接地した茎の葉腋から根が出て繁殖する。葉は表面は濃い緑色でやや革質、無柄、長楕円形で、長さ3-5cm、幅0.7-1.5mm、鋭頭で縁に細鋸歯がある。托葉は左右のものが合着した半円形、上部は3-5裂し、裂片の先に刺状毛がある。花冠は白色で、先端が4裂し、内面に毛があり、長さ6-10mmで、筒部は細い。雌蕊柱頭は深く2裂し、糸状で花冠より突き出る。
花期は6-8月。
果実は2分果、楕円形で、長さ5-9mm、8稜があり、無毛~多毛、上部には長さ約7mmの萼片が2個残る。果皮の一部はコルク質化して内面は硬く、水に浮いて分布域を広げる。種子は長さ約4.8mm、楕円形で褐色。

※ 名は、アメリカ原産の葎(密生し藪をつくる草)の意。

 [近縁種]
  オオフタバムグラ:Diodia teres
           茎は匍匐、斜上または直立し、長さ10-50cm、細毛が密生する。
           葉はメリケンムグラに似るが、短毛があるためやや白味を帯び、光沢は無い。
           花冠は漏斗状で、先端は4裂して斜開し、白色~淡紅色。 


主写真撮影日:2021-09-17   撮影地:神奈川県相模原市南区
撮影者:MOMO