学名：Clinopodium macranthum
ミヤマクルマバナ(深山車花) シソ科クルマバナ属本州の日本海側、山形県の鳥海山から北陸地方の、低山～亜高山の砂礫地や草地に生育する多年草。
丈は10-40cm。根茎は短く横に這う。茎は直立または斜上し、断面は四角形で茎の稜部と節に下向きに曲がった毛が生える。葉は対生し、長さ1-6mmの葉柄がある。葉身は長さ3-5cm、幅2-3.5cmの卵円形～卵形で、葉先はやや鋭頭または鈍頭、基部は僅かに心形になり、縁に鋸歯がある。葉の両面に疎らに長い毛が生え、裏面の腺点は
あまり目立たない。夏から初秋、枝先に花穂を出し、通常2-3段稀に4段に離れて仮輪を付ける。仮輪の下に付く小苞は長さ5-8mmの線形、小花柄より長いが萼より短く、開出する長い毛がある。萼は筒状2唇形で、花時に長さ6-8mmになり、上唇は3裂、下唇2裂し、開出する長い毛と腺毛がが生え、裂片は尾状に尖る。花冠は紅紫色で、長さ15-20mm、上唇は浅く2裂、下唇は深く3裂し、花冠の内側に濃い斑点がある。雄蕊は4個で、下側の2個少し長い。雌蕊は1個で先が2裂する。
花期は7-9月。
果実は4分果で、分果は長さ約1mmのやや扁平な球形になる。
※ 名は、深山に生えるクルマバナの意。
主写真撮影日：1973-08-04 撮影地：山形県小国町 飯豊山
撮影者：MOMO