アラセイトウ

学名:Matthiola incana  

アラセイトウ(紫羅欄花)[別名:ストック、コアラセイトウ] アブラナ科アラセイトウ属

南ヨーロッパの地中海沿岸の原産で、観賞用に栽培される多年草。日本では秋蒔き一年草として扱われる。

丈は15-75cm。茎は普通直立する。殆ど基部から分枝し、灰白軟毛があり、柔らかい分岐毛又は星状毛と有柄・無柄の腺点が混じる。葉は灰緑色、密に互生する。葉身は倒披針形、普通は全縁~波状縁。基部のロゼットは長さ3-16cm、幅1-2cm、先端は普通、円形。上部の葉は小さく、形は類似する。花序は頂生の総状花序、密に15-30個の花を付ける。花序は花そ咲かせながら成長し、果時には最長30cmほどになる。花の径は2-4cm、灰色がかった薄紫色~紫色。萼片は長さ8-12mm。花弁は長さ15-30mm、幅3-8mm、倒卵形で爪部が長い。雄しべは7-9個、長さ10-12mm。葯は長さ約2mm。
花期は3-5月。
果実は、長さ7-15cmの長角果で短腺毛があり、花柄が果実時には長さ2.5cmまでになり直立または斜上する。種子は、径約2mm、褐色で翼がある。

※ 園芸品種は長い年を経て、多くの品種が作出されていて、Matthiola incanaに、Matthiola sinuata、Matthiola odorataを交配させたものが多数ある。芳香があり、花は一重または二重花弁、頂生の総状花序に花が密に付く。花色は桃色・薄・紫・白色・黄色・赤色など多彩。 
 耐寒性はあるが、根が凍ると傷んで枯れる。夏の高温に耐えることが難しいため、日本では一般に秋蒔き越年草として栽培される。
 


主写真撮影日:2020-02-27   撮影地:相模原市南区 (植栽)
撮影者:MOMO