ヒメアジロガサモドキ

学名:Galerina helvoliceps  

ヒメアジロガサモドキ(姫網代傘擬) ヒメノガステル科ケコガサタケ属

ほぼ通年、針葉樹および広葉樹の切株・落枝・腐植土上に群生~淡生するキノコ。

傘の径は1.5-4cm、初め円錐形~饅頭形、のち殆ど平らに開くがしばしば中央に乳首状の突起がある、表面は粘性なく平滑、帯褐黄土色~黄褐色、湿時は条線が現れるが、乾くと消え、全面淡黄色になる。襞は直生~上生し、肉桂色、やや疎。柄は長さ2-5cm、太さ1-3mm、膜質のツバがあり、その上部は帯汚黄色、下部は暗褐色で細かい白色の繊維に覆われる。胞子は長さ8.5-9.5μm、幅5-6μmの卵形~類アーモンド形、表面は疣に覆われ、胞子盤がある。

※ 近縁のヒメアジロガサは猛毒であり、本種も毒性があると推定される。
 [近縁種]
  ヒメアジロガサ  :Galerina marginata
            秋~春にかけて主に針葉樹の枯木や落葉上に群生する。
            襞は黄褐色で幅狭く密、縁は白色。
            猛毒。
  コレラタケ    :Galerina fasciculata
            秋のやや遅くに種々の朽木や古いおがくず上に束生~群生する。
            柄は長さ6-9cm、太さ2.5-5mm、中空、淡黄土色~淡粘土色。
            柄下部は汚褐色を帯び繊維状、頂部は粉状で膜質早落性のツバがある。
            猛毒。
  センボンイチメガサ:Kuehneromyces mutabilis
            モエギタケ科センボンイチメガサ属
            春から秋にかけ、スギ、マツなどの倒木や枯れ木に群生する。
            傘は径は1-4cm、普通は黄褐色だが、個体により茶褐色になる。
            襞は直生、密、初め汚白色、後に肉桂色になる。
            可食。外観がコレラタケに似、誤食事故の事例があるので幼注意。


主写真撮影日:2019-12-01   撮影地:神奈川県厚木市 七沢地区
撮影者:MOMO