キイイトラッキョウ

学名:Allium kiiense  

キイイトラッキョウ(紀伊糸辣韮) ヒガンバナ科ネギ属

紀伊半島、岐阜県と山口県の限られた地域の、川岸の岩の上や岩の隙間の砂の溜まったところにに生育する多年草。

花茎の丈は15-30cm。地下に長さ2cmほどの長楕円形の鱗茎がある。葉は長さ10-20cm、太さ1mm程度で中空、花時には3-5本の根出葉がある。中秋から晩秋、花茎の先端に花が10-15個付き、横からやや下向きに咲く。花被はかなり濃い赤紫で、子房も赤みを帯び、平開はしない。雄蘂は長さ9mmほどで、基部が横に伸びて互いに繋がって環状となり、またこの部分は花被片の基部とも癒合する。
花期は10-11月。
果実は蒴果になる。

※ 名は紀伊半島で発見され、イトラッキョウによく似ていることから。
 自生地が少ないため、環境省レッドデータで絶滅危惧II類に指定されている。
 山野草として流通も見られる。   


主写真撮影日:2019-11-21   撮影地:相模原市緑区藤野地区 (植栽)
撮影者:MOMO