コフキサルノコシカケ

学名:Ganoderma applanatum  

コフキサルノコシカケ(粉吹猿腰掛) マンネンタケ科マンネンタケ属

広葉樹の立ち木や枯れ木に生え、多年生の白色腐朽菌。

多年生で数十年成長を続け、傘は10-60cmになり、外観はオオミノコフキタケと殆ど区別ができない。側着生で無柄、扇形~半円形~馬蹄形~不定形、基部は下垂し、鈍縁。背面は厚く硬い殻皮に覆われ、瘤状になり、灰色~暗褐色の濃淡の環紋と環溝があり、ときに胞子を被って粉状のココア色になる。腹面は白色~乳白色、青色を帯び、摩擦すると暗褐色になり、古くなると汚黄色~煤けた褐色~オリーブ色になる。孔口は微細で円形、4-6個/mm。管孔は多層になり、各層は厚さ2-10mm、チョコレート色。胞子紋はココア色。胞子は長さ6-8.5μm、幅4.5-6μmで、褐色~黄褐色の卵形、二重壁で内壁に突起を持ち、外面は平滑、非アミロイド。3菌糸型でシスチジアは無い。

※ コフキサルノコシカケは北方型、オオミノコフキタケは南方型。胞子はコフキサルノコシカケでは長さが普通8.5μm以下だが、オオミノコフキタケでは8.5μm以上。肉や管孔層の色はオオミノコフキタケの濃紫褐色、チョコレート色と比し、比較的淡色。殻皮の厚さはオオミノコフキタケは厚く堅牢で、爪で押しても凹まないが、コフキサルノコシカケでは薄く爪で押せば凹む。肉層の中の殻質層、オオミノコフキタケでは明瞭な暗色の線となるが、コフキサルノコシカケは分散し不明瞭。逆に管孔層内の境界肉層はオオミノコフキタケはないが、コフキサルノコシカケは越年時に薄い境界肉層が形成される。
 コフキサルノコシカケとして載せた写真の一部は、相模原市の平地林撮影のため、オオミノコフキタケの可能性もあります。


主写真撮影日:2019-11-17   撮影地:相模原市南区
撮影者:MOMO