チャムクエタケモドキ

学名:Tubaria furfuracea  

チャムクエタケモドキ(茶尨柄茸擬) アセタケ科チャムクエタケ属

早春~秋に、林内の地上や腐木上に発生するキノコ。

傘の径は3cm以下、丸山形から平らに開く。吸水性があり、湿時は褐色で放射状条線があるが、乾燥時は黄土褐色になり、条線は消える。初め縁部には被膜の名残が付く。襞は直生~弱垂生、幅広く、褐色、やや疎。柄は長さ4cm以下、褐色、中空で、初め被膜の名残が付く。胞子は長さ7-8μm、幅4.5-5.5μmの楕円形、淡黄土色で平滑。縁シスチジアは長さ40-70μm、幅5-8μmの波状に屈曲する円柱形で頂部に丸みを持つものが多い。側シスチジアはない。柄シスチジアは柄上部にのみ分布、長さ30-50μm、幅5-6μmの細い円柱状。

※ 名は、全体に茶色がかるムクエ(尨柄)のキノコで、チャムクエタケに似ることから。ムクエタケは柄にシスチジアと呼ばれる細く細かい毛がびっしり生えたキノコを示す。
 近縁種との見分けは、吸水性で湿時に明瞭な条線があり、初め傘縁部や柄に皮膜の名残りが見られること、さらに顕鏡して縁シスチジアが波状屈曲の円柱形であることの確認が必要。


主写真撮影日:2019-10-04   撮影地:神奈川県相模原市南区
撮影者:MOMO