ツチカブリ

学名:Lactarius piperatus  

ツチカブリ(土被) ベニタケ科チチタケ属

夏~秋、広葉樹林または針葉樹・広葉樹の混交林などに群生するキノコ。

傘は径4-18cm、中央が凹んだ饅頭形からやがて漏斗形になる。表面に粘性はなく、多少皺があり、白色のち淡帯黄色、しばしば汚黄褐色の染みができる。襞はきわめて密で幅狭く、帯クリーム色。やや垂生する。柄は長さ3-9cm、径10-30mm、通常基部はやや細まり、表面は白色、内部は緻密。キノコを傷付けると多量に分泌される白色の乳液は、空気に触れても変色せず、著しい辛味を持つ。胞子は長さ5.5-8μm、幅5-6.5μm、表面に微細な疣と細い線がある。

※ 分泌される乳液は嘔吐を引き起こす。きのこを小さく刻み、十分に水にさらすことで、強い刺激性を持つ乳液を洗い去れば食用にできる。
 [近縁種]
  アオゾメツチカブリ:Lactarius glaucescens
            全体にやや小形。乳液は初めは白色だが、次第に鈍い灰緑色に変色する。
            胞子表面の細い脈が、ときに繊細な網目状をなす。
  ツチカブリモドキ :Lactarius subpiperatus
            襞がツチカブリと比し、はるかに疎。
  ケシロハツ    :Lactarius velleus
            傘や柄の表面が粗毛に覆われ、縁部が強く内側に巻く。襞は疎。
            白色の乳液を分泌し辛い点は同等。
  ケシロハツモドキ :Lactarius subvelleus
            傘や柄の表面が粗毛に覆われる。襞は密。
            白色の乳液を分泌し辛い点は同等。


主写真撮影日:2019-09-19   撮影地:神奈川県相模原市南区
撮影者:MOMO