アラゲキクラゲ

学名:Auricularia polytricha  

アラゲキクラゲ(荒毛木耳) キクラゲ科キクラゲ属

北海道・本州・四国・九州・沖縄の、様々な広葉樹の倒木・切り株・立ち枯れ木などに群生、また生きた樹木の枝枯れ部などに発生することもあるキノコ。

子実体は、円盤状~盃状~耳状。背面の一部で基物に付く。しばしば群生し、隣同士が互いに癒着することが多い。堅いゼラチン質で、径6cm、高さ2cm以上になる。背面は灰黄色~灰褐色で、直立した毛に密に覆われる。毛は長さ450μm以上。子実層は基物と反対側の面に生じ、平滑、褐色~紫褐色。担子器は円筒形、横断隔壁により、4室に仕切られる。胞子は長さ8-20μm、幅5-9.5μm、腎臓形~ソーセージ状。
発生時期は早春から晩秋。温暖な地域では、降雨に恵まれさえすれば冬にも発生がみられる。

※ 日本産のアラゲキクラゲは、Auricularia polytrichaではなく、ナンカイキクラゲ(Auricularia cornea)と同一とする見解もあり、今後学名が変更される可能性がある。
 食材として、主に炒め物・酢の物・刺身・チゲ・ナムル・薩摩揚げの具などに用いられる。
 人工栽培は、原木栽培の他、木粉などを混合して煉瓦状に成形した菌床で栽培される。


主写真撮影日:2019-09-19   撮影地:神奈川県相模原市南区
撮影者:MOMO