ツリガネタケ

学名:Fomes fomentarius  

ツリガネタケ(釣鐘茸) タマチョレイタケ科ツリガネタケ属

広葉樹(主にブナ)の枯木・倒木に群生または単生する多年性の白色腐朽菌。

子実体は側着生で無柄。小形の群生するタイプ(ヒメホクチタケまたはヒメツリガネタケ)と大形で単生するタイプがあり、欧米の大形のタイプを基本型とする。
[基本型]
 傘は幅5-50cm、厚さ3-25cmの丸山形~馬蹄形。表面は硬い殻皮で覆われ、灰白色~灰褐色で無毛。顕著な環紋と環溝がある。肉は黄茶色、強靭なフェルト質。殻皮は厚さ1-2mm、傘の下面は灰白色、孔口は3個/mmほどで円形、管孔は多層、各層は厚さ0.5-2cm。胞子は長楕円形、長さ16-20μm、幅5-6μm。
[小形群生型]
 形状はふつう馬蹄形。幅2-4cm、顕著な環紋と環溝があり、傘の縁は管孔面より伸びて窪んだ管孔面を囲む。肉は強靭なフェルト質、黄茶色。管孔面は灰白色。管孔は多層、各層は厚さ0.5-1cm。孔口は円形。

※ 大小両型を同一種と見做すか否かは、結論が出ていない。
 アイヌ民族は、ツリガネタケをアペオプカ(火鉢きのこ)、パスネカルシ(炭になるきのこ)と呼んで、乾燥後の粉を煤と混ぜて、火口(ほくち)に利用した。 


主写真撮影日:2019-07-02   撮影地:北海道川上郡弟子屈町
撮影者:MOMO