ジャボチカバ

学名:Plinia cauliflora  

ジャボチカバ(Jabuticaba)[別名:キブドウ] フトモモ科プリニア属

ブラジル・アルゼンチン・パラグアイ・ボリビアの原産で、果樹として植栽される常緑高木。

樹高は品種により差があり普通3-10m、大きいものは15mに達する。枝は地面近くからも出て、樹冠は丸みを帯び緻密に広がる。樹皮は薄茶色で罅割れて剥がれる。葉は対生し、長さ2.5-10cm、幅1.3-2cmの披針形で、光沢のある濃緑色、革質で、縁は全縁。花は、枝や幹の上に直接、単独または密集して咲き、4個の花弁に多数の長い雄蕊がある。
花期は5-11月。
果実は径2-4cmの球形、1-4個の種子を含み、開花後、約40日で黒熟する。

※ 別名のキブドウは、幹や枝に直接、ブドウの実に良く似た果実が付くことから。
 日本では、四季なり性の大葉系(流通名:サバラ)、中葉系(流通名:アッスー、アッスーワン)、年2回収穫の小葉系(流通名:ミウーダ)として流通し、小葉系のほうが耐寒性に優れおり、関東以西の地域なら庭植えも可能。
 多数の花が咲いているときには、芳香がある。
 種子からの繁殖も可能だが、成長は遅く、北半球では果実の収穫まで10-20年を要することもあるため、取り木や挿し木での繁殖が行われる。
 果実は食用になり、果肉は白色または淡桃色の半透明で多汁、甘みに若干の酸味、芳香がある。ただし、収穫するとすぐに味が変わってしまうため、日本では市場に生食用の果物として流通しない。ゼリー・ジャム・ジュース・ワイン・リキュール等へ加工もされる。


主写真撮影日:2019-03-02   撮影地:神奈川県小田原市 小田原フラワーガーデン (温室植栽、果実)
撮影者:MOMO