学名：Datronia scutellata
ヒメヘビアミタケ(姫蛇網茸) タマチョレイタケ科シカタケ属広葉樹の枯木・倒木・落枝などに発生する背着生～半背着生の白色腐朽菌。
一年生。周縁部が基材から浮いて反転した円盤状、または幅1cmまでの細長い棚状の子実体は容易に基材から剥がれない。茶色の子実体上面には通常環紋があり、放射状の剛毛がある。管孔面は淡桃色、孔口は円形～六角形状の規則的で、密度は3-5個/mm。肉は2重で厚さは2mmまで、下層は薄茶色でしっかりした繊維状で薄い上層と間はごく薄い黒い層で隔てられる。管孔層は下層と同色で厚さ1mmまで。菌糸は3菌糸型。原菌糸は径2-2.5μm、薄壁で透明でクランプ接合、骨格菌糸は径2-4μm、厚壁で隔壁はなく、ときに枝分かれし、下部の肉はKOHで薄緑を帯びた褐色、濃色の上部はKOHで暗褐色になる。子実層托菌糸は、樹枝状ハイフィディウム菌糸で多数存在し、径1.5-2μm、多数枝分かれし歪曲する。シスチジアはない。シスチジオールは紡錘形で、20-25μm×5-6μm、突出せず目立たない。担子器は狭い底辺の棍棒状で、クランプ接合し、4小柄で、長さ25-40μm、幅7-8.5μm。胞子は長さ8-12μm、幅3.5-4.5μmの円筒形で滑らかで透明、メルツァー試薬には非活性。
※ 資料が少ないため分布は不詳とした。また漢字表記は推定。
主写真撮影日：2019-01-07 撮影地：神奈川県相模原市中央区
撮影者：MOMO