ミツデウラボシ

学名:Selliguea hastata  

ミツデウラボシ(三手裏星) ウラボシ科ミツデウラボシ属

北海道南部・本州・四国・九州・沖縄の、低山の岩上や低地の石垣などの乾いた場所に生育する常緑シダ植物。

根茎は径2-3mm、短く横に這い、赤褐色~茶褐色の線状披針形の鱗片を密生する。葉はやや混みあって付き、長さ5-25cm、針金状の硬い光沢のある葉柄を持つ。葉身は発達の良いものは3裂し、中央の裂片が最も大きく、長さ5-15cm、幅1.5-3cm、披針形または長披針形で基部の幅が最も広く、鋭尖頭。側裂片は中央裂片よりも短い。葉身表面は緑色、裏面は多少白色を帯び、支脈は明瞭で、縁はやや厚くなり暗色となる。中肋と側脈は明瞭で、細脈は不明瞭。胞子嚢群(ソーラス)は、径2-3mmの円形で、やや中肋寄りの左右に一列に並び、裏全面に付く。胞子表面はは疎らに棘を持つ。

※ 名は、成長した葉が3裂する、ウラボシ科のシダであることから。
 成長中は小形で丸い単葉で、成長したミツデの形と大きく異なる。
 [近縁種]
  タカノハウラボシ  :Selliguea engleri
             葉が3裂しないこと以外はミツデウラボシによく似る。葉は先端に向けてあまり狭まらない。
             本州南岸以南に分布。
  ヒメタカノハウラボシ:Selliguea yakushimensis
             タカノハウラボシより、一回り小さく、軸が黒っぽくならない。
             屋久島から沖縄本島などの渓流に生育する。


主写真撮影日:2019-02-10   撮影地:神奈川県横須賀市 鷹取山
撮影者:MOMO