イドタケ

学名:Coniophora puteana  

イドタケ(井戸茸) イドタケ科イドタケ属

秋から春、主に針葉樹、ときに広葉樹に発生する1年生又は多年生の褐色腐朽菌。

全背着生で20cmまでに膜状に広がり、厚さ2mm以下で基物に付着し、新鮮なときは柔らかく、肉質。子実層表面は平滑~疣状、折り畳まれ又は皺があり、初め、白クリーム色、後に淡黄土灰色~紫褐色(オリーブ色を帯びた褐色)になり、やがて成熟した胞子のように暗色になる。縁は帯白色~クリーム色(帯黄色)、薄く、疎に粗い又は細かい菌糸の紐や基物の上に放射状に広がる紐がある。子実体形成菌糸層はクリーム色で薄く、柔らかい。菌糸は1菌糸型。子実体形成菌糸層の菌糸は無色、壁は薄くて硬く、殆どは1隔壁、たまに分枝し、径2-8µm、また、いくつかは1個、2個、多数のクランプがあり、直径11µm以下、ときにフラスコ形に20µm以下に強く膨れる。隔壁のところに多数のクランプがある。シスチジアは無く、狭紡錘形~菌糸状の不稔の組織(シスチジオール)が担子器の間に多く、しばしば、波打ち又は捻じ曲がり、分枝又は分裂し、薄壁、径2-4µm、長さ80µm以下。担子器は狭棍棒形~嚢形(類円柱形)、基部がわずかに膨れ、4小柄、長さ30-120µm、幅6-10µm、基部に1隔壁、クランプは無い。胞子は狭楕円形~広楕円形~卵形、厚壁、先端に浅い発芽孔があり、長さ8-16µm、幅5-10µm、先に小さな釘のような尖りがある。


主写真撮影日:2018-12-07   撮影地:神奈川県相模原市南区
撮影者:MOMO