学名:Limonium sinuatum
ハナハマサジ(花浜匙)[別名:スターチス、リモニウム] イソマツ科イソマツ属南スペイン・北アフリカ・カナリア諸島、およびイスラエルなど地中海沿岸の原産で、砂地に生育する草花で、観賞用に植栽される短命の多年草。園芸的には普通1年草扱い。
丈は20-50cm。冬期は長さ約30cmの披針形で縁が波状に中裂する葉を根際に多数付けてロゼット状になり、春に茎を直立する。茎は3-5枚の翼があり、よく分枝する。晩春~初秋、茎の先が一方に傾き、上側に数個の小花からなる小穂を並べて付ける。花冠は径約5mmの白色~淡黄色の膜質の筒型、漏斗状の萼が花冠のように見える。萼の色は青色(園芸種は青紫色・紫色・黄色・橙色・桃色・白色)で、枯れても色が残る。
花期は通年(主に5-7月)。
果実は蒴果で倒卵形、種子は1個。
※ 名は、在来種のハマサジに似て、花が目立つことから。またハマサジは海岸に生育し、葉が長楕円状箆形の葉を匙(さじ)に見立てたもの。
スターチスは旧属名で、現在はハマカンザシ属(Armeria)とイソマツ属(Limonium)に分割されている。
花に見える萼は鮮やかな色合いですがカサカサとした感触で水分量が少ないため、花持ちがよく、ドライフラワーにするのが容易。
[近縁種]
ベルディフォリウム種:Limonium belldifolium 宿根スターチス
花茎が細かく枝分かれする。花弁は淡紅紫色、萼は白色。
ヨーロッパ・コーカサス・シベリアなどに分布。
ボンデュエレイ種 :Limonium bonduellei
花弁、萼っともに黄色。園芸上1年草扱い。
アルジェリアに分布。
ラティフォリウム種 :Limonium latifolium 別名:ニワハナビ、ヒロハノハマカンザシ
花弁は青色、萼は白色。
ルーマニア・ブルガリアなどに分布。
スウォロウイー種 :Limonium suworowii
花茎がよく枝分かれし、桃色の小さな花が螺旋状に付く。
西トルキスタン原産。(半耐寒性)
主写真撮影日:2018-11-23 撮影地:神奈川県相模原市南区 (切り花)
撮影者:MOMO