ハリギリ

学名:Kalopanax septemlobus  

ハリギリ(針桐) ウコギ科ハリギリ属

北海道・本州・四国・九州の、照葉樹林からブナ帯まで分布が広い落葉高木。

樹高は大きいものでは高さ25m、幹径1mに達する。樹皮は灰褐色。老木では黒褐色でマツの肌のように縦に深い割れ目が入る。本年枝は灰褐色。始め毛が密生するが直ぐに無毛となる。枝や幹には鋭い棘が多く、丸い皮目がある。葉は互生。枝先に集まる。葉身は長さ幅とも10-30cmの円形で、浅くまたは中程まで掌状に5-9裂する。基部は浅い心形。裂片の先は尾状に尖り、縁には細かくて鋭い鋸歯がある。質は厚く、表面は無毛で光沢がある。裏面は脈腋や脈沿いに毛がある。葉柄は長さ10-30cm、成葉では無毛。夏、枝先に球形の散形花序を多数出し、小さな花を付ける。花弁は5個、楕円形で長さ約2mm。雄蕊は5個、葯は赤紫色。花柱は2裂する。
花期は7-8月。
果実は液果。径4-5mmの球形、始め赤褐色のちに黒く熟す。種子の長さは3-4mm。

※ 名はキリに似ているが、枝や幹に棘が多いことから。
 材は家具材として利用価値が高い。
 [変種、品種]
  ケハリギリ  :ver. magnificus
          葉裏全体に毛が密生する。ハリギリより高所に分布する。
  キレハハリギリ:f. maximowiczii
          葉が深裂する。


主写真撮影日:2018-11-28   撮影地:神奈川県相模原市南区
撮影者:MOMO