学名:Pyracantha angustifolia
タチバナモドキ(橘擬)[別名:ホソバトキワサンザシ、ピラカンサ] バラ科タチバナモドキ属中国原産で、花や果実を鑑賞するために植栽される常緑低木。逸出して野生化したものも見られる。
樹高は2-4m。幹は灰褐色、横長の皮目があり、刺がある。枝は紫褐色、若いときは灰黄色の毛が密生し、後になくなる。葉柄は長さ1-2.5mmまたは無柄。葉は互生または束生し、長さ1.5-5cm、幅4-8mmの狭長楕円形、鋸歯が少なく、殆ど全縁。若木の葉は両面に毛があり、葉表の毛は後になくなる。葉裏は灰白色の綿毛が密生する。葉腋に出る径2-4cmの散房花序に花を5-10個付ける。花は径約8mmの白色の5弁花。花弁は長さ約4mm。萼片は5個。雄蕊は20個。花糸は長さ1.5-2mm。
花期は5-6月。
果実はナシ状果。径約5-6mmの扁球形で、11-12月頃橙色に熟す。
※ 名は、扁球形の果実の形がミカン科のタチバナに似ることから。
ピラカンサは属名で、日本ではトキワサンザシ、タチバナモドキと、ヒマラヤトキワサンザシの総称として使われることが多い。
園芸種は、雑種も作られているため、区別が難しいものも多い。
庭木や生垣として植栽される。
[近縁種]
トキワサンザシ :Pyracantha coccinea
西アジア原産。葉は、長さ2-4cm、幅8-25mmの倒卵形~狭倒卵形。両面とも無毛。
花序には細毛がある。果実は鮮紅色に熟す。
ヒマラヤトキワサンザシ:Pyracantha crenulata (別名:カザンデマリ)
葉の中央部の幅が最も広いことが多く、先は鋭頭~鈍頭で両面とも無毛。
縁は鈍鋸歯がある。果実は橙黄色~橙赤色。
主写真撮影日:2018-08-15 撮影地:東京都調布市 神代植物公園
撮影者:MOMO