タコノアシ

学名:Penthorum chinense  

タコノアシ(蛸の足) タコノアシ科タコノアシ属

本州・四国・九州の、沼・河原・水田跡の湿地などに生育する多年草。

丈は30-85cm。茎は直立し、無毛で通常淡紅色を帯びる。葉は互生し、長さ6-11cmの狭披針形で、縁には多数の鋸歯がある。茎先や葉腋から花序の枝を数本分け、片側に径約5mmの黄白色の小さな花が多数付く。花は萼・花弁が各5枚、雄蕊が10本ある。雌蕊は心皮5個からなり下部で合着する。通常は5数性だが稀に6-7数性のものもある。
花期は8-9月。
果実は蒴果。熟すと子房の合着部と離生部の境目で裂け、離生した部分が帽子のように外れる。種子は微小で長さ1mm達しない。

※ 名は、基部から枝分かれして開く花序の形をタコの足に見立てたもの。
 秋には、全草が紅葉する。
 生育環境の減少により、環境省レッドリストで準絶滅危惧(NT)とされる。


主写真撮影日:2018-08-15   撮影地:東京都調布市 神代植物公園植物多様性センター (植栽)
撮影者:MOMO