サンカクヅル

学名:Vitis flexuosa  

サンカクヅル(三角蔓)[別名:ギョウジャノミズ] ブドウ科ブドウ属

本州・四国・九州の山地の林縁に生育する蔓性落葉植物。

蔓性木本。本年枝は褐色で縦に筋が入る。始め赤褐色の蜘蛛毛がある。葉は互生。葉身は長さ4-9cm、幅3-8cmの三角形~卵状三角形。縁には浅い歯牙状の鋸歯がある。基部は浅い心形。表面は無毛。裏面の脈上には硬い短毛が生え、脈腋には縮れた軟毛がある。葉柄は長さ2-5cm。雌雄別株。晩春~初夏、葉と対生して長さ4-9cmの円錐花序を出し、小さな花を付ける。
花期は5-6月。
果実は液果。径約7mmの球形で、黒く熟す。種子は長さ4-5mm。

※ 名は、葉の形が三角形をした蔓性植物であることから。また別名のギョウジャノミズは、「古くに行者が山で修行するときに、サンカクヅルの蔓を切って、この蔓の中の水を飲んだ」という伝説から。
 熟した果実は食用になる。

 [近縁種]
  アマヅル:Vitis saccharifera 別名:オトコブドウ
       東海地方以西の本州・四国・九州に分布。
       葉に光沢があり、葉縁は先が小突起になる浅い波状の鋸歯になる。
       名は、葉を噛むと甘味があり、また蔓を切ると甘い汁が出ることから。 


主写真撮影日:2014-06-15   撮影地:神奈川県箱根町 箱根神山
撮影者:MOMO