キツネユリ

学名:Gloriosa superba  

キツネユリ(狐百合)[別名:グロリオサ、ユリグルマ] イヌサフラン科キツネユリ属

熱帯アフリカから熱帯アジアの原産で、観賞用や薬用に栽培される蔓性多年草。

蔓の長さは4mに達する。地下に多肉質の根茎を持つ。葉先が巻きヒゲになるものが多く、他物に絡んで伸びる。葉は対生または3輪生し、無柄で長さ13-20cmの披針形。花は分枝した枝先に下向きに単生する。花被片は、6個で長さ最大4-7cm、波打ちながら強く反り返る。雄蕊も6本で花糸は長さ4cmになり、大きい葯には黄色の花粉が大量に現れる。雌蕊は子房に対して長さ6cmを越すこともある花柱がほぼ直角に伸び、柱頭は3裂する。花被片の色は、濃赤色で基部から縁にかけて濃黄色になる品種のほか、黄色・橙色・桃色・白色などもある。
花期は7-9月。
果実は肉厚の蒴果で、長さ5-12cmになり、赤色の種子を含む。

※ かつて花色や形状の差で種として分けられていた、シムプレックス種(G.simplex)、ロスチャイルディアナ種(G.rothschildiana)、アビシニカ種(G.abyssinica)は、本種(G.superba)に統合された。
 根塊はヤマノイモやナガイモに似ているが、コルヒチンやグロリオシンというアルカロイド系毒が含むため、食べると危険で、誤食による死亡例があるため、注意が必要。
 栽培は、耐寒性が低いため、秋に葉が黄変したら球根を掘り上げ、乾燥させ、5℃以上で保管し、4月上旬-5月上旬に植え付ける。


主写真撮影日:2018-06-08   撮影地:神奈川県川崎市多摩区 川崎市緑化センター (温室)
撮影者:MOMO