ニオイテンジクアオイ

学名:Pelargonium graveolens  

ニオイテンジクアオイ(匂天竺葵)[別名:ローズゼラニウム、センテッドゼラニウム] フウロソウ科テンジクアオイ属

南アフリカ原産で、茎葉にバラのような芳香を持ち、ゼラニウム油の原料や観賞用に栽培される常緑性低木。

樹高は60-130cm。葉には深い切れ込みがあり、繊毛があるため手触りが柔らかく、強いバラ様の香りがある。若いうちは草様だが、年数を重ねると茎が木質化する。春から夏の始めにかけて、茎頂に散形花序を出し、花径3cmほどの淡い桃色をした5弁花を数個集まって咲かせる。上弁の2枚には濃い紅紫色の斑が入る。雄蕊は10本でうち7本が稔性、雄蕊に囲まれながら中央に雌蕊が現れ、その後、葯は脱落し、柱頭が5裂する雌しべが成熟する。花色は白や赤色もある。
花期は4-7月。
果実は蒴果。

※ テンジクアオイ属には園芸ゼラニウムも含む。また別属のゼラニウム(Geranium)はフウロソウ属の学名。過去、テンジクアオイ属とフウロソウ属は同一属のGeraniumだった経緯がある。
 センテッドゼラニウムは、葉に芳香をもつグループを指し、本種以外の種も含む。
 栽培は高温多湿に弱いため、夏越えするには風通しを良くする必要がある。耐寒温度は3度前後で、霜に当たると枯れる。霜に当たらなくても寒いと枯れるので室内管理が無難。


主写真撮影日:2018-05-22   撮影地:東京都世田谷区 フラワーランド (植栽)
撮影者:MOMO