シャコバサボテン

学名:Schlumbergera truncata  

シャコバサボテン(蝦蛄葉仙人掌)[別名:クリスマスカクタス] サボテン科シャコバサボテン属

ブラジル、リオデジャネイロ州のオルガン山脈などの山地の樹木に着生するサボテンで、鑑賞用に植栽される多年草。

葉が連なったようにみえるのは扁平な茎で、葉状の茎節は5-6節連なり、最高で30cmほどになった後、弓状に垂れる。個々の茎節は、長さ4-6cm、幅1.5-3.5cm、艶のある暗緑色で、先端に2個、両側に2-3個の鋸歯状突起がある。刺は殆どないか小さな刷毛のような棘があるが目立たない。花は、左右相称で筒状に合着する(近縁種のカニバサボテンはほぼ放射相称)。花は、茎節の都合部または茎先端に付き、苞葉があり、長さは6-12cm、幅は4.5-6cmで、色は桃紅色が基本だが、紅色・白色・淡橙色など多彩な品種がある。
花期は11-2月(北半球の場合)。
果実は、稜がほとんどない楕円形で赤く熟す。自家不和合性が強く、異品種間で交配しないと結実し難い。

※ 名は、葉のように見える茎節の形が甲殻類の「シャコ」に似ていることから。
 本種を基にした雑種群もシャコバサボテンと呼ぶことが多く、本種を使用して発展した現在主流の雑種群は、流通名として「デンマーク・カクタス」とも呼ばれる。
 シャコバサボテンの学名は、YListではスクルンベルゲラ・ルッセリアナ(Schlumbergera russeliana)としているが、ルッセリアナ種の和名はカニバサボテン(蟹葉仙人掌)とするのが一般的。
 栽培は、生育環境の制約が多いため、鉢植えで管理する。4月から10月までは屋外でしっかり日に当てて締まった株に育て、梅雨明けから9月上旬までは真夏の直射日光が当たらない半日陰に移す。花は短日性のため、秋以降は夜遅くまで明るい場所に置くと、花芽がつきにくくなる。晩秋の霜が降りる前に室内に取り込み、窓辺など日当たりのよい場所に移す。冬は5℃以上を保つ。花後、5℃程度の寒い場所で冬越しさせる場合は、断水する。 


主写真撮影日:2017-11-26   撮影地:東京都江東区 夢の島熱帯植物館
撮影者:MOMO