ヒロハケンチャヤシ

学名:Howea forsteriana  

ヒロハケンチャヤシ(広葉ケンチャ椰子) ヤシ科ケンチャヤシ属

オーストラリア東岸のロードハウ島の原産で、幼木が観賞用に植栽されることの多い常緑高木。

樹高は10-15m、径20-25cm。幹は基部で膨らみ、若木では緑色で次第に褐色になり、わずかに隆起した輪状の葉痕がある。葉は長さ約 3mの羽状複葉で、小葉は長披針形で幅3-4cm、約40片が葉軸に対生しほぼ水平に付く。葉柄は長く、斜上し、葉はゆるやかに弓状に曲がる。肉穂花序は幹の環節部から数本が並んで着生し、長さ約1m、全周に花を付ける。雄花、雌花とも同一花序に付く。
花期は周年。
果実は鈍い赤色で、長さ3.5cm、径1.2cm。種子は長さ2cm、径0.8cm。

※ ケンチャヤシの名は、旧属名がKentiaであったことから。
 成長がゆっくりで、耐陰性もあるため、鉢植え観葉植物として、流通する。
 耐寒性がかなり強く3℃まで耐えられるが、霜に当たると傷むみ、凍らなければ越冬可能。
 比較的日陰に強いが、日光不足が続くと葉が垂れ樹形が乱れる。
 [近縁種]
  ケンチャヤシ:Howea belmoreana
         ヒロハケンチャヤシ同様、ロードハウ島の原産。高さ8-10m、径15-18m。
         小葉は葉軸から上方に向かってV字状に付き、幅3cm。
         果実、種子ともヒロハケンチャヤシよりやや大きい。


主写真撮影日:2017-11-26   撮影地:東京都江東区 夢の島熱帯植物館
撮影者:MOMO