パイナップル

学名:Ananas comosus  

パイナップル(Pineapple)[別名:アナナス] パイナップル科パイナップル属

ブラジルが原産で、熱帯アメリカでは古くから栽培されていた果実を食用にする常緑多年草。

丈は50-120cm。
花期は不定期。葉は剣状で短幹に密生し、長さ0.6-1.5m、幅5-7cm、葉肉は厚く繊維質に富み、表面は灰緑褐色、裏面は白粉を帯び、葉縁に鋸歯のあるものとないものとがある。花は短幹の頂部に抜き出た花穂に鞠状に付き、100-200個の小花が螺旋状に配列される。それぞれの花は、暗褐紅色の包葉を持ち、内・外各3枚の花被が集まって筒形となり、その基部は白色、先端は淡紫色になる。
花期は6-7月。
集合果は長さ15-30cm、径10-17cmで変異が大きい。果形は円筒・円錐・卵形などがあり、熟すと橙黄・黄色などとなり、芳香がある。食用部は花托・子房・包葉基部と花軸が融合してできたもので、果肉状を呈し、黄白色から橙色まであって、水気が多い。種子は長さ5mm、幅2mm程。熱帯の諸方に多くの品種がある。

※ 名は、果実の形が松かさに似ており、味はリンゴに似ているのでパイン(pine)アップル(apple)とされた。
 変種に白斑、黄金斑、三色斑など斑入りのものがあり、これらは観葉植物として利用される。
 花序の先端の成長点は開花後も成長を続けて葉をつけた冠芽になり、これを挿し木しても繁殖できるが、吸芽を用いるよりも開花までの時間がかかるため、経済栽培における繁殖用には用いられていない。
 収穫後、葉の付け根から出る「吸芽」や地下茎から出る「塊茎芽」を増殖に用いる。
 
 
 
 


主写真撮影日:2017-11-26   撮影地:東京都江東区 夢の島熱帯植物館温室
撮影者:MOMO