キクタニギク

学名:Chrysanthemum seticuspe f. boreale   

キクタニギク(菊渓菊)[別名:アワコガネギク] キク科キク属

本州・四国・九州の、山地の谷間のやや乾いた崖や山麓の土手などに生育する多年草。

丈は60-150cm。茎は叢生し、さかんに分枝する。葉は互生し、長さ5-7cmの長卵形で5深裂し、栽培菊に似るが質は薄い。両面に細い毛があり、多少黄色味のある緑色で艶がない。茎の先端に多数の頭花を付ける。頭花は黄色で径約1.5cm。総苞は長さ約4mm。総苞片は3-4列に並び、外片は線形または狭長楕円形。舌状花は短く多数で、内側の筒状花も多い。
花期は10-11月。
痩果に冠毛はない。

※ 名は、京都・東山のかつての菊の名所「菊渓(きくたに・きくだに)」に由来する。
 別名のアワコガネギクは、植物学者の牧野富太郎博士の命名で、黄色花が密集して咲く様を泡に見立てたことによる。
 従来の在来種の自生地以外に、1990年代に本州・四国・対馬で,中国・韓国由来種子による法面緑化が行われた。


主写真撮影日:2017-11-03   撮影地:東京都奥多摩町
撮影者:MOMO