タカネバラ

学名:Rosa nipponensis  

タカネバラ(高嶺薔薇)[別名:タカネイバラ] バラ科バラ属

本州・四国の剣山などの高山や亜高山の日照の良い場所に生育する落葉低木。

樹高は1-2m。葉は互生。葉身は長さ6-11cmの奇数羽状複葉で、小葉は3-4対。小葉は長さ1-3cmの長楕円形または楕円形で、先端は丸く、縁には鋭い鋸歯がある。葉軸には小さな刺や腺毛が多い。質は薄く、葉の表面は緑色、裏面は白色を帯びる。裏面の主脈には柔らかい伏毛があり、細い刺や腺毛も疎らに生える。托葉は中ほどまで葉柄に合着し、上部は耳のように広がる。縁には先端が腺毛になった鋸歯がある。初夏、枝先に淡紅色の花が1-2個ずつ付く。花径は4-5cm。花弁は5個。雄蕊には白い毛が密生し、花柱は花の喉の部分を塞ぐ。萼は暗紅紫色を帯びる。萼筒は紡錘形。萼片は内面全体と縁に白い綿毛が密生する。花柄には普通腺毛が多いが少ないものもある。
花期は6-7月。
果実は偽果。洋梨に似た形で、長さ約1.5cm。8-9月に赤く熟す。

※ 名は、高山に生えるバラの意。
 [近縁種]
  オオタカネバラ:タカネバラによく似るが、小葉は2-3対で、長さ3-4cmとやや大きく、先端は尖り、鋸歯は粗い。
          花と果実は大きい。


主写真撮影日:2013-07-07   撮影地:長野県松本市 白骨温泉
撮影者:MOMO