ヤマブドウ

学名:Vitis coignetiae  

ヤマブドウ(山葡萄) ブドウ科ブドウ属

北海道・本州・四国の山地の林縁や沢沿いに生育する蔓性落葉植物。

蔓性木本で、巻きひげで他物に絡みついてよじ登る。樹皮は濃褐色で節くれ立つ。縦に長く裂けて剥がれる。本年枝は太く褐色~帯赤褐色。長い軟毛やクモ毛が散生する。葉は互生。葉身は長さ10-30cm、幅10-25cmの五角状心円形。普通浅く3裂し、縁には浅く鋭い鋸歯がある。基部は深い心形。表面は始めクモ毛があるがのち無毛。裏面は赤褐色のクモ毛に覆われ、秋まで多少毛が残る。葉柄は長さ20cm程。雌雄別株。初夏、葉と対生して長さ約20cmの円錐花序を出し、小さな黄緑色の花を多数付ける。花弁は5個。上部は合着し、開花と同時に帽子を脱ぐように脱落する。雄花の雄蕊は長く、両性花の雄蕊は短い。
花期は6-7月。
果実は液果。径8mmほどの球形で、10月頃紫黒色に熟し、表面には紫色を帯びた白い粉が付く。種子は長さ5mm程の広倒卵形で、2-3個入る。

※ 名は栽培ブドウに対し、山地に生育するブドウであるため。
 完熟果実は甘味酸味とも良く、生食できる。果実酒・ジュース・ジャムにも使われる。
 [近縁種]
  タケシマヤマブドウ:ヤマブドウの変種で、葉裏の毛が少なく緑色。


主写真撮影日:2017-08-24   撮影地:山梨県忍野村 鹿留山
撮影者:MOMO