セイタカスズムシソウ

学名:Liparis japonica  

セイタカスズムシソウ(背高鈴虫草) ラン科クモキリソウ属

北海道・本州・四国・九州の、山地の林下に生育する多年草。

丈は20-40cm。偽球茎は楕円状球形となる。偽球茎から出る2枚の柔らかい葉を持ち、長さ6-12cm、幅3-5cmの広楕円形で、基部は楔形となる。初夏、淡緑色または帯紫色の花を多数疎らに付ける。萼片は線状披針形、側花弁は糸状で、同長となる。唇弁は倒卵形、円頭で微凸端がある。下部から開花が始まるにしたがい、花茎は伸長する。
花期は6-7月。
果実は蒴果。
秋には根も葉も枯れ、枯れた根に支えられた偽球茎だけが地上に残って越冬する。

※ 名は、花の唇弁がスズムシの雄の羽に似ていることからで、スズムシソウより花茎が伸びることから。
 山野草として人気が高いため盗掘が激しく、野生個体は著しく減少している。
 スズムシソウと比し、丈が高く花はスズムシソウより、数が多く大きさはやや小形ということであるが、区別は付き難い。撮影が8月24日だったので、咲き遅れたセイタカスズムシソウと判断した。
 スズムシソウの名は、キツネノマゴ科のスズムシバナの別名でもあるので注意を要する。
 [近縁種]
  スズムシソウ:丈は10-20cm。花期は4-6月。 


主写真撮影日:2017-08-24   撮影地:山梨県忍野村 高座山・杓子山間
撮影者:MOMO