学名:Trapa japonica
ヒシ(菱) ミソハギ科ヒシ属北海道・本州・四国・九州の湖沼やため池・河川・水路の淀みなどに生育する浮葉植物の1年草。
茎は盛んに分枝して伸長し、水面に浮葉を展開する。浮葉はロゼット状に配列し、葉身は卵状菱形または円みのある三角形で長さ2-5cm、幅2-8cm、鋸歯がある。葉柄の中央部は膨れて浮嚢となる。各ロゼットに1日に1-2個の花が咲く。花弁は白色で4枚、径1-1.5cm。雄蕊4、雌蕊1。
花期は7-9月。
果実は4個の萼片のうちの2つが発達して刺になる。全幅3-5cm、中央の子房突起が突出する。脱落した他の2個の萼片の跡が突起状になることがある。
※ 名は、緊(ひし)の意味で、ヒシの実の鋭い刺から付いたという説、葉が平らに広がる様子がヒシゲタ形だからという説がある。
果肉は白く、食用になる。
[近縁種]
オニビシ :果実が大きく全幅45-75mmで、4個の刺針を持ち、子房突起は果実の肩の高さにとどまる。
コオニビシ:オニビシの変種。果実に4刺あるが、全幅は3-5cmと中型、果実中央の子房突起が突出する。
ヒメビシ :やや稀。果実は細く長い4刺があり、全幅20mmと小型。
果体は縦長で、刺は果体より長いことが多く、ヒシより開花が早い。
主写真撮影日:2017-08-13 撮影地:東京都葛飾区 水元公園
撮影者:MOMO