コンロンカ

学名:Mussaenda parviflora  

コンロンカ(崑崙花)[別名:ムッサエンダ、ムッセンダ] アカネ科コンロンカ属

種子島以南の九州・沖縄の林縁に生育する、半蔓性の常緑低木。現地では庭木として植栽され、自生地以北では、観賞用に鉢物として出回る。

樹高は2-3m。樹皮は灰紫色。若枝は緑色で短い伏毛がある。葉は対生。葉身は長さ6-12cm、幅2-4cmの長卵形または長楕円形で先は鋭く尖る。両面とも脈状に短い伏毛が散生する。葉柄は長さ5-15mm。托葉は線形で基部のみ合着する。春、枝先に集散花序を出し、黄色の花を付ける。花冠は長さ約1.2cmの漏斗形で、先は5裂する。萼片は5個。花序の外側に付く花では萼片の1個が長さ2-3cmの白色の花弁状になり、よく目立つ。他の萼片は長さ3-6mm。
花期は5-9月。
果実は液果。長さ8-10mmの楕円形。冬に黒紫色に熟す。種子は多数。長さ約0.5mmと小さく、表面に網目がある。

※ 名は、白く色付く萼片を崑崙山に降り積もった雪に見立てたもの。
 鉢物では樹高30-50cmが一般的。
 ムッサエンダは属名で、園芸名として使われるときは、熱帯アフリカ原産のウスギコンロンカやヒゴロモコンロンカ、フィリピンとニューギニア原産のフィリピッカなどがあり、‘ロゼア’や ‘クイーン・シルキット’などの交配種なども含む。園芸種では、花弁形の萼片の色が白・緋色・桃色、花冠の色が白・橙色・黄色のものがある。
 [近縁種]
  ヒロハコンロンカ:本州の静岡県と紀伊半島・四国・九州の山地の樹林内や渓流沿いに生育する落葉低木。
           樹高は2-3m。葉身は長さ10-17cm、幅5-9cmと大きな広卵形。 


主写真撮影日:2017-06-21   撮影地:長野県茅野市 バラクラ・イングリッシュガーデン
撮影者:MOMO