学名：Acer maximowiczianum
メグスリノキ(目薬の木)[別名：チョウジャノキ] ムクロジ科カエデ属宮城・山形県以南の本州・四国・九州の、山地の谷間や山腹に生育する雌雄異株の落葉高木。(関東地方では標高500-1500m)
樹高は10-15m、幹径30-40cmになる。樹皮は灰褐色。成木では縦に裂ける。若い枝には灰白色の毛が密生する。葉は対生。3出複葉。葉柄は長さ2-3cmで、開出する粗毛が密生する。小葉は長さ5-12cm、幅2-6cmの楕円形で、縁には不規則な波状の鋸歯がある。基部は左右不同で歪む。表面は始め毛があるが、成葉では無毛。裏面には灰褐色の粗毛があり、特に脈状には密生する。頂小葉の柄は長さ2-10mm。雌雄異株。葉の展開とほぼ同時に淡黄色の花を付ける。花序は散形状で、雄花序には普通3-5個、雌花序には1-3個の花が付く。花序の中軸や花柄には開出する粗毛が密生する。花弁と萼片は6個。雄蕊は普通12個。
花期は5月。
果実は翼果。分果は長さ4-5cmで黄褐色の毛が密生する。翼はほぼ直角～鈍角に開く。8-10月に熟す。
※ 名は、樹皮や茎を煎じて洗眼に用いたことによる。
別名のチョウジャノキは、｢蝶々の木｣の転訛という説がある。
庭木としても植栽される。
[近縁種]
ミツデカエデ：本種同様に葉は3出複葉だが、小葉の縁には欠刻状の鋸歯があり、花は総状に多数付く。
主写真撮影日：2017-07-20 撮影地：群馬県渋川市 赤城自然園 (果実)
撮影者：MOMO