ヒトモトススキ

学名:Cladium chinense  

ヒトモトススキ(一本薄)[別名:シシキリガヤ] カヤツリグサ科ヒトモトススキ属

関東および新潟県以西の本州・四国・九州・沖縄の、主として海岸の湿地や沼畔などに生える剛強で大型の多年草。

丈は1-2m。植物体は叢生し、大株を作り匐枝がある。稈の横断面は円形〜鈍3稜形で平滑、多くの葉を付け、ときに節から短い葉を束生する。葉は幅8-10mm、上下から扁平、硬くて厚く、中肋と縁に鋸歯がありざらつく。花序は円錐形、5-7個頂生し、長さ4-8cm、密に小穂を付ける。小穂は長楕円形〜卵形、褐色で長さ3mm、数個集まって径1cm程度の球状の小穂群を作る。鱗片は卵形、長さ約3mm、鋭頭、茶褐色。
花期は7-10月。
痩果は卵形、長さ2.5mm、黄褐色。柱頭は3個。

※ 名は、一株から多数の葉が出るからという説がある。別名のシシキリガヤは、丈夫な葉が鋭い鋸歯縁を持つことからイノシシさえも切るほどという意。


主写真撮影日:2017-07-13   撮影地:東京都文京区 小石川植物園 (植栽)
撮影者:MOMO