ミドリヒメワラビ

学名:Thelypteris viridifrons  

ミドリヒメワラビ(緑姫蕨) ヒメシダ科ヒメシダ属

宮城県以南の本州・四国・九州の、疎林の林床や向陽な林縁に生育する夏緑性のシダ植物。

丈は80-160cm。根茎は短く叢生し、毛の多い赤褐色、披針形の鱗片がある。葉柄は長さ30-50cm、わら色、基部には灰白色の短毛があり、黒褐色、披針形の鱗片が疎らに圧着する。葉身は鮮緑色、厚い草質、長さは葉柄と同じかやや長く、幅は20-50cm、3回羽状深裂~複葉。羽片は10-12対付き、披針形、長さ1.5-5mmの柄がある。小羽片は広披針形~三角状長楕円形と変化が多く、基部は切形で、短い柄があり、羽軸に狭い翼がある。葉脈は裂片の縁に届かない。ソーラスは葉の裂片と小羽軸との中間に付き、包膜は小さい円腎形で、縁に1-2本の長軟毛がある。

※ 名は、葉が鮮緑色のヒメワラビの意から。
 [近縁種]
  アラゲヒメワラビ:ヒメワラビより葉身も大きく、葉裏の毛は多細胞で、毛の長さはヒメワラビよりも長い。
  ヒメワラビ   :葉が黄緑色、小羽片の基部が広い楔形で、無柄。


主写真撮影日:2017-07-13   撮影地:東京都文京区 小石川植物園 (植栽)
撮影者:MOMO