タヌキマメ

学名:Crotalaria sessiliflora  

タヌキマメ(狸豆) マメ科タヌキマメ属

本州・四国・九州・沖縄の、平地~丘陵部の湿った草地、湿地周縁部、土手、ときに乾いた道端などにも生育する1年草。

丈は20-70cm。茎は分枝せず、直立する。茎、葉など全体に褐色の長毛が生える。葉は互生し、長さ4-12cm、幅3-10mmの線形~狭長卵形、先が尖る。茎頂の総状花序に花が多数付く。花は青紫色、長さ約1cm。旗弁は幅7-10mmの円形。萼は大きく、深く2裂して上下から花の基部を覆い、黄褐色の長毛が密生する。萼裂片はさらに上側が2裂、下側が3裂する。
花期は5-11月。
豆果は長さ1-1.5cmの熟すと左右に2裂し、4-30個の種子を含む。

※ 名は、毛の生えた萼に覆われた豆のさやをタヌキの姿(あるいは尻尾)に見立てたとも、花の様子がタヌキの顔に似ているからとも言われる。
 民間療法では、利尿剤・強心剤・鎮痛剤として使用される。また、アレロパシーによってネコブセンチュウ(農作物に害をなす土壌線虫)などの防除効果があるため、コンパニオンプランツとして畑作の際に作物の間に植えられ利用されることもある。  
 [近縁種]
  ガクタヌキマメ:東南アジア・アフリカ・オーストラリア・日本(石垣島、西表島)などに分布し、花が黄色。


主写真撮影日:2015-07-13   撮影地:東京都文京区 小石川植物園 (植栽)
撮影者:MOMO