クマツヅラ

学名:Verbena officinalis  

クマツヅラ(熊葛) クマツヅラ科クマツヅラ属

本州・四国・九州・沖縄の、野原や山地などに生育する多年草。

丈は30-80cm。種子と横に伸びる地下茎で繁殖する。茎は四角形で直立し、上部で枝分かれする。全体に細かい毛が生える。葉は長さ3-10cm、幅2-5cmの卵形で、普通3裂し、裂片はさらに羽状に切れ込む。表面は脈に沿って凹み、しわ状になる。枝先に長さ30cmに達する細長い花序を出し、直径約4mmの淡紅紫色の花を付ける。花冠は5裂して平開し、雄蕊4個は花筒の中にある。
花期は6-9月。
果実は4個の分果からなり、萼に包まれる。

※ 名は、名の由来はよく分かっていないが、一説には花の後、米粒状の実が穂状に付くので「米ツヅラ」がなまってクマツヅラになったとか、また花穂が長く伸びることからウマウツツヅラ(馬打葛)の転訛とも言われる。
  葉はバベンソウ(馬鞭草)という生薬として、通経・黄疸や下痢の薬として利用され、ヨーロッパでもハーブとして用いられる。


主写真撮影日:2017-07-13   撮影地:東京都文京区 小石川植物園 (植栽)
撮影者:MOMO