トウゴマ

学名:Ricinus communis  

トウゴマ(唐胡麻)[別名:ヒマ] トウダイグサ科トウゴマ属

熱帯東部アフリカとインド原産で、ひまし油(蓖麻子油)を採るためや観葉植物として栽培される1年草。原産地では、低木、または高さ6メートルを超える高木となる。

丈は1-3m、分枝は疎らで大きな葉を互生する。葉は掌状に5-11に中裂し、鋸歯がある。毛はなく、長い葉柄は盾形に付く。夏から秋に、茎の先端の節から順次下方へ向かって、長さ約20cmの直立した総状花序を付ける。各花序の上部には雌花、下部には雄花が付く。雄花は5個の花弁を持ち、花糸は多数に分かれて黄色の葯を数多く付ける。雌花は小さな5花被を持ち、花柱は6裂する。子房には肉質の毛があり、成熟すると蒴果となる。
花期は7-10月。
果実は蒴果。種子は長さ8-22mmの光沢のある楕円体で、黒褐色の斑点がある。種子および葉の色と大きさには変異が多い。種子は有毒タンパクのリシンと、アルカロイドのリシニンを含むため、2-3個食べると致死量となる。

※ 名は、中国から渡来し、ゴマ油のように種子から油を採ることから。
 種子から得たひまし油は、下剤のほか塗料などの工業原料としても用いられる。


主写真撮影日:2017-07-13   撮影地:東京都文京区 小石川植物園 (植栽)
撮影者:MOMO