トキソウ

学名:Pogonia japonica  

トキソウ(朱鷺草、鴇草) ラン科トキソウ属

北海道・本州・四国・九州の、日照の良い湿原に生育する多年草。

丈は10-30cm。地下に横に這う根茎があり、所々から地上に直立した茎を立てる。葉は1茎に1枚で、披針形または線状長楕円形で長さ4-10cm、幅7-12mm。晩春から初夏、茎頂に紅紫色の花を1個付ける。萼片の長さは1.5-2.5cmで長楕円状披針形、側花弁は萼片より短く狭長楕円形、唇弁は側花弁より長く先端が3裂する。唇弁の中裂片は大きく、内側に肉質の毛状突起が密生する。花は横を向き、大きく開かない。花下に長さ2-4cmの葉状の苞をつける。
花期は5-7月。

※ 名は、花の色がトキの翼の色であるトキ色に似ていることに由来する。
 準絶滅危惧に指定されている。
 [近縁種]
  ヤマトキソウ  :花は上向きにつき、花色が薄く、花がほとんど開かない。
  サワラン    :花色がより鮮やかで、地上の姿はやや似るが、地下には横に這う根茎はなく、偽球茎は丸い。
  タイリントキソウ:台湾産で、トキソウの名でも流通するが、別属で草姿や生育環境も異なる。


主写真撮影日:2017-06-25   撮影地:長野県白馬村 親海湿原
撮影者:MOMO