ホラシノブ

学名:Sphenomeris chinensis  

ホラシノブ(洞忍) ホングウシダ科ホラシノブ属

福島県・新潟県以南の本州・四国・九州・沖縄・小笠原諸島の、山地の日照のある場所に生育する常緑シダ。

丈は20-80cm。根茎は短く這う。鱗片は暗褐色、長さ約2mm、幅は狭く1-2細胞。葉柄は長さ20-30cm、 葉身より短く、わら色~暗わら色で、赤味を帯びることもある。葉身は堅い草質~紙質、長さ20-50cm、幅5-15cmの卵状惰円形~披針形、3-4回羽状複葉、中間で幅が最も広く、先は尖り、基部は広い楔形、褐色~紅紫色を帯びることがあり、冬に紅葉することもある。羽片は15-20対付き、卵状披針形、先が尖り、短い柄がある。最終小羽片の裂片は幅約4mm、先は円頭~鈍頭。胞子嚢群(ソーラス)は裂片の先の縁に爪状に付く。

※ 名は、洞窟のまわりの崖地に生えることから。
 ホラシノブ属の学名は、Odontosoriaとされることもあり、この場合のホラシノブの種名はOdontosoria chinensisとなる。
 [近縁種]
  ハマホラシノブ:葉身は長さ10-20cm、幅10-15cmと小形。
          伊豆半島以西の本州・四国・九州・沖縄・小笠原諸島の海岸の岩場などに群生する。
 


主写真撮影日:2017-02-02   撮影地:神奈川県湯河原町
撮影者:MOMO