イヌカタヒバ

学名:Selaginella moellendorffii  

イヌカタヒバ(犬片檜葉) イワヒバ科イワヒバ属

沖縄県の八重山列島の石垣島・西表島などの岩上または樹幹に自生する常緑シダ植物。現在では園芸用に植栽されたものが逸出し、本州以南の各地に生育する。

地下茎は泥やコケの間を匍匐し、葉状枝は直立または斜上し、3-4回羽状に分岐し三角形の葉身状となって先が尖り、長さ12-25cm、幅5-10cmになる。葉には2型があり、大型の腹葉と小型の背葉を付ける。葉の縁に鋸歯がある。背葉の辺縁に白膜があり、先端は芒状に尖る。胞子嚢穂は小枝に1個頂生し、長さ5-15mm。晩秋に植物全体が赤褐色を帯び紅葉する。

※ 名は、カタヒバに似ていることから。
 沖縄県では絶滅危惧種に指定されている。
 [近縁種]
  カタヒバ:腹葉に鋸歯がなく、また背葉の縁に白膜がない。 本州の宮城県以南・四国・九州・沖縄に生育。


主写真撮影日:2017-02-02   撮影地:神奈川県湯河原町
撮影者:MOMO