ネンドタケ

学名:Fuscoporia gilva  

ネンドタケ(粘土茸) タバコウロコタケ科サビアナタケ属

北海道・本州・四国・九州・沖縄の、広葉樹の枯れ木上に群生する多年生のキノコ。

子実体は半背着生。傘は半円形~腎臓形~棚形で覆瓦状に重生し、幅1.5-15cm、奥行き1-4cm、厚さ2-20mm。背面は黄褐色~茶褐色~暗赤褐色で、古くなると暗色になり、環紋は無いか不明瞭。ときにややベルベット状か疣状突起が多数あり、縁は質が薄く、ベルベット状で黄色を帯びる。肉は強く、黄褐色~橙褐色。KOHにより、傘・柄の表面と肉は赤色になり、その後黒色に変わる。腹面は傘面とほぼ同色で管孔も同色、孔長1-5mmが1-3層重なる。孔口は円形で、5-8個/mm。胞子は長さ4-5μm、幅3-3.5μmの楕円形~広楕円形、平滑で厚壁、無色。KOH中では暗褐色。剛毛体は多数あり、長さ15-35μm、幅3-6μmで褐色。構成菌糸は2菌糸型、クランプは無い。原菌糸は分岐が少なく隔壁があり、幅2.5-3μm。骨格菌糸は幅3-4μm。

※ 名は、「基材に背着的に広がっている部分が粘土を広げた様に見えるから」、あるいは「乾燥した子実体が粘土の様な質感で脆いから」という説がある。


主写真撮影日:2016-12-11   撮影地:神奈川県相模原市南区
撮影者:MOMO